久々に出会った「ウエストマーレ・トリプル」。今はディジョンあたりのスーパーでもこの「ウエストマーレ・トリプル」の瓶は見かけるけれど、手作りのビールはワイン以上に旅をさせてはダメ。「現地に口を持って行け!」。
私の「ジャズと食の師匠」達とビール巡礼の旅に出たのはもう10年近く前、それがウエストマーレとの初めての出会い。
ウェストマール修道院はカトリック厳律シトー会の修道院。醸造しているビールの中でも、特に黄金色のウェストマール・トリプルで知られる。 原料は院内で汲み上げた地下水と大麦麦芽に、キャンディーシュガーを液化して投入し、 二次発酵の後に瓶詰めされ、さらに保管して瓶内熟成を行ってから出荷される。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
あれからすぐもう一度行って、それ以来の再訪。当時「ウエストマーレはなかなか微笑んでくれない。何十回に一度だけ神が舞い降りる。」と言い、ウエストマーレ・トリプルが本当に良い状態で美味しく飲めるのは難しいと言っていました。私も、今までたった2回の訪問では到底理解しがたいビール。
当時は小道を挟んだ修道院の向かい側に小さなカフェがあり、そこでビールを頂きました。
師匠曰く、「一本細い小道を挟んだ向こうの修道院からこのカフェに持ってくるだけで、味が変わってしまうんだ。ビールは繊細な飲み物なんですよ。」
今は昔の小さなカフェの面影はなく、同じ場所に巨大駐車場完備のファミレスチックな巨大カフェテリア。「儲かってるわ・・・。」
まず駆けつけ一杯、ウエストマーレ・ダブル。
そして一応ベルギーワッフル。お昼にたっぷり食べたので、取り敢えず甘い物。ここではミックス・おつまみ(チーズやら、ハムやら色々)がおすすめ。
そして、トリプルを神妙にテイスティング。はたしてウエストマーレの女神は我々に微笑んだのか・・・?
ビールは心なしか均一化されてつまらない感じが。やはりどんなものでも、巨大化してしまうと魂が抜けてしまうのかな?今師匠がいたら「堕落だ!」と息巻くに違いない!師匠の魂はまだ巡礼しているかも、ね?
ウェストマール・ダブル (Westmalle Double)
アルコール度数7%。ラベルと王冠は赤紫に赤いマーク。液色はブラウンから赤紫とも表現される濃色のビール。フルーツ臭と、バナナのようなエステル臭がある。コクがありまろやかで、見た目ほどのアルコールは感じない。
ウェストマール・トリプル (Westmalle Triple)
アルコール度数9.5%。ラベルと王冠はクリーム色に赤いマーク。液色は金色。キメの細かい泡が立つ。フルーツのような香りがあり、口当たりはまろやかで軽くスパイシー。